朋枝編の執筆

憧れの女シリーズの続編として、朋枝を主人公にした新しい話を作る事にしました

情報系のヒロイン、言ってしまえばIT女子がガチのオタク(萌豚)と付き合うという設定にしていました

オタクものと言っても大抵の商業作品はライトなキャラクターとして描かれるのが当時の常で、まぁそうしないとキモい感じになって読みたくなくなるのを避けたいというのがあるのだろうと考えていました

なので僕としてはもう一回りいやらしく、手に負えない感じのキャラに設定したのでした

当時プログラミング熱を再発していた自分としてはこの設定は楽しく描いていました

前作のヒロインであるさおりがほとんど出ないような作りにしたため、出して欲しいという要望も何度かいただいたのですが、どうにも出番の作り用もなかったし、世界観を大事にしたかったので登場は控えるようにしました。また、ワカメヘアの前作の彼も(悪の主人公側)ギリギリのところで登場は踏みとどまりました

また、この辺りでオタク主人公のキャラクターたちが社会に出る一歩あたりでアレな目に遭う、というフォーマットができた時期でもありました

東方二次創作 戦国アリスの執筆

憧れの女 秘密の一週間のシリーズを一区切りした後、東方二次創作作品として「戦国アリス」と言うファンタジー少年漫画を描き始めました

この作品は軍記ものと集団バトル物と能力者バトルをごちゃ混ぜにしたような作品でワンピースやブリーチやナルトなどの集団バトル物を模した物でした

心のうちに、少年漫画的なものを今のうちに作りたいと思ったのだと思います

採算は度外視していました200P近い作品で構想から執筆まで1年近く時間がかかりました

印刷費そのものはペイできましたが執筆の工数まで考慮すると赤字でした

それでも、この作品作りに関しては悔いのないものでもありました

それまでずっとお世話になった東方のキャラクターに思いをぶつけるだけぶつけられたと言うところでしょうか

僕自身は最初に上京した時にはこんな少年漫画を描きたかったんだな、と思い返してもいました。巡り合わせが良ければ、どこかの出版社で編集者と一緒にこんな漫画を作っていたのかもしれないな、とも思いました

それが叶わなかった夢なのか、或いは一人で自由に、縛られることなくこんな漫画を作れたことが幸せと思うべきだったのか、わかりません

自分が墓に入るときは、この作品を一緒に入れて欲しいな、と思います

川口での生活

マンションの隣に住んでいたが外国人の夫婦で産まれたばかりの子どもがいる家庭でした

壁はとても薄く、日中は酷い騒音に際悩まされることになりました

クレームを入れても全く効果はなく、物件が地雷だったと思いました

せっかく広い物件を得て、アシスタントもやとって頑張るつもりだったのに、結局その物件にいる期間に人を雇うことはありませんでした。

次第に、騒音を避けるために昼夜逆転して原稿をしたり、日中は図書館を使ったりするようになりました。自分が原稿から遠ざかって行くことに不安を感じましたが仕方がありませんでした

本来なら早めに物件を引き払うべきだったのですが、保証人を立てられない自分にとっては腰が重い行為でした。今でこそ賃貸保証人は当たり前になりましたし、その頃には十分使えた可能性が高かったのですが、考えに至らなかったのです。地代家賃がほぼ不要になるのも動きを硬くしました。

図書館で色々な本から学ぶうちに、学生時代・社会人時代にやったプログラミングの熱が再燃してきました。はじめのうちはシナリオの作成のために購入したつもりだったmac book air はmac OSX がほぼunix と同じことができるため、モチベも非常に高くなりました

スケジュールや金銭の管理ツールを自作したり、blender のプログラミング制御を学んだり、だんだんと絵を描く時間が先細っていきました。

川口への引っ越し

それから、結構貯金が溜まっていた事もあり、不動産を購入することを検討し始めていました

アシスタントを呼ぶに十分なスペースのある部屋が望ましく、地代家賃を抑えたいと思っていたからです

郊外や都心部など色々と検討していく過程であまり遠すぎる場所は検討の対象から外しました

自分にとっては良くても、仕事場に来る人には負荷だろうと思ったからです

それで結局川口の安い物件を見つけて購入することにしました

自分の立場だとローンを組むのは難しいだろうと思ってたことや、組めたとしても損だと思っていたからです

川口はマンションの非常に多い地域で物件そのものは結構良いのにお手頃なものがたくさんありました

30平米の必要十分な物件を見つけて購入しました

設備的には問題のなかった物件でしたが、大きな落とし穴があったのでした

続・秘密の一週間

その後、秘密の一週間のシリーズは繰り返し再販していました

ほとんどの売り上げは虎の穴に依存していました

表面的には東方ジャンルのサークルとして活動してるような体裁でしたが、売り上げは大半がこちらでした

年間での売り上げが1000万を超えたあたりで税務処理に不安を覚えたため、税理士と契約するようになりました

この期間、アシスタントは全くと言って良いほど使っていませんでした

お金が余っているような状態だったのでいくらか声をかけていましたが、持続的に仕事を任せられそうな人は見つかりませんでした

良い風に言えばマイペースに、好きに創作してお金もあるけれど悪く言えば孤独でもありました。この期間、漫画作りに関して、締め切り以外に苦しんだことはありませんでした

あるコミケで壁配置だった時に隣に有名な方がいたのですが、グッズやポスター、売り子などで装飾されない僕のブースをみて、「かわいそう」と言っていました。要するに、僕みたいなサークルが壁に配置されると、「いじめみたいで」可哀想ってことのようでした。行列対策を理由に机を離し、距離を置かれましたが、意図は丸わかりでした。自分の隣に相応しくないのが来たので距離を置きたかったのでしょう。

元々、即売会で売れっ子になることには興味がなかったので不思議なほどいやな気分にはなりませんでした。改善する気もありませんでした。「まぁ、壁の人らなんてこんなもんだろうな」、とは思っていしたし。でも一方では、早めにこんな場所は切り上げにしたいと思い始めた瞬間だったように思います。

 

秘密の一週間

同人誌に活動を絞っていくうちに東方以外の作品も作るようにしたいと考えていました

商業誌で描いていた「憧れの女」のスピンオフとして秘密の一週間をやることを決めました

大学生ヒロインのさおりが詐欺師の男にたぶらかされてしまうお話が「憧れの女」の中であり、一週間、その男と過ごしたというストーリーです。商業誌の方でこの作品は結構アンケートが良かったこともあり、1回スピンオフをやるのはOKという話は元々ありましたが、結局商業ベースでは書きませんでした。

何となく、そこに「可能性」みたいなものは感じていました。

一回で商業短編として描いて終わらせるのは惜しいという気持ちが。

委託書店が二次創作依存の状況を脱したくてオリジナル作品に力を入れたいという事情はわかっていましたし、寝取られ作品が当時はそこまで大きなジャンルになっていなかったけれども、需要が明らかにあるということも。そして、その感触が、明らかに当時の編集者たちと共有できそうにないと感じていたことも。

それでも同人誌としてぽこっと出したところで、島中の目立たない場所で売って、そしてスーッと消えていく流れは予想ができていました。

「憧れの女 秘密の一週間」の最初の巻は夏コミで東方の同人誌と一緒に出しました。新刊2冊でした。秘密の一週間の方は記憶が曖昧ですが1000部刷って書店とイベントで半々にしたと思います。

イベントの方は普通の売り上げだったのですが、書店の分は速攻で売り切れました。気合い入れてハイクオリティにするのは避けていました。単行本の発行から考えるとだいぶ日が経っていましたし、作品を覚えてくれている人が買ってくれるとは思わなかったからです。

流石に少なすぎたか、と思っていました。特に書店でも目立った位置に置かれていたわけでもなさそうでしたが、ひとまず悪くない反応だと感じ、次のコミケで#2を作りました。#2も即売会で飛ぶように売れたという感じではなかったのですが、書店分はすぐに売り切れました。そこでひとまず#1も再販するようにしました。

その時はっきりと感じたのは書店で買う人と即売会で買うような人は、全然違うということでした。ある大手サークルの人に、「うちは書店とイベントの比率は10:1くらいだ」と言ったら、「そんなことありえない、うちは1:1くらいだ」と言われました。秘密の一週間に至っては30:1くらいの開きがありましたが、もはや話す気も起きませんでした。彼の「ありえない」という言葉に違和感しかなかったのですが、聞いてもらえそうもないのはわかったし、何より傲慢な雰囲気にうんざりしてしまいました。存外、目立って売れている立場の人の知見なんてそんなもんだなと思うようになりましたし、何より小さいところから始めるなら、そう言った人の意見はあてにしない方が良いということを知りました。

秘密の一週間は、1冊あたり7000を超えていましたが、無理にイベントで売ることには拘らず、ひっそりとやり続けることにしました

 

憧れ6とDL版について

憧れの女学祭編#6は夏のコミケ日程に合わせて販売開始です

DL販売むけ #4-6 を現在制作中で、こちらは少しおくれて販売開始します

 

サイトを引っ越しました

wordpress でのサイトを新しいスタイルに変更しました

サーバも移動しています

利用期間が残っているので後1年弱くらいは使いますが、将来的には paranoiacat.com ドメインは廃止になります

実際は裏方部分の更新が主で、オモテの部分はあんま変わらないかな

サイト上で公開していたコミックもうまく統合させたいとこですが、ちょっと手間なので時間が空いたときにでも

同人作家活動

この呼称は実のところあまり好きではないのですが、同人に活動を絞ったときのお話です
当時、秘神島が不発に終わり、この単行本は出ない話になったため、活動を同人に絞ることにしました
正直なところ、それで食っていけるわけないな、と思っていました
その頃の同人界隈は、委託書店がだいぶ力をつけてきていたとはいえ、商業で人気の人でなければ同人もあまり売れないというイメージでした
冬場に体調も悪くなる原因もつかめてなかったため、そのころはマイペースにやれる同人しか自分には道はないと思っていました
東方の二次創作はそこそこ、食っていけるくらいには売れていましたがそれ一本に絞るのはとても怖いことでした
同人ジャンルは2,3年かでしぼむ、というのが定説で、東方もそのようになるのではないか、という不安もありました

それでも何か、可能性みたいなものは感じていたのかもしれません
東方オンリーにでるペースをあげたのですが、それに呼応するように売上が伸びていきました
だれかが僕の状況を見ていて、哀れんで救いの手をさしのべてくれたのかと思いました
あのときはほとんど毎月、なにかの東方の二次創作を作っていたように思います
差し伸べてくれた手に応えるように、二次創作を作り続けていました

そのうちだんだん、別にエロじゃなくてもいいんだな、という雰囲気を感じ始めて、エロの薄いものや一般向けのものも作るようになりました
魔理沙のTS話や博霊・紅魔ラリーはもっとも思い入れの強く、また評判もよかった思い出の作品です